マイナンバー未収録者一覧送付
本年1月上旬に日本年金機構は、事業主様宛に「マイナンバー未収録者一覧」をお送りしております。もちろん未収録者(基礎年金番号とマイナンバーが紐づけされていない方)がいない事業所にはおくられませんが、いる場合には一覧と個人番号等登録届(基礎年金番号、氏名、生年月日が印字されたもの)が送付され、まとめて提出が可能です。
この一覧に記載のない被保険者の方は、機構においてマイナンバーが確認済みの方ですので、ご安心下さい。提出期限は、2月28日とされています。
平成30年3月より、日本年金機構では住所異動情報を取得することにより氏名変更及び住所変更の届け出を省略することを開始いたしておりますが、紐づけがなされていない被保険者については従前どおり同届け出が必要となります。このため、被保険者の利便性を図るため今回の一覧送付となりました。
対象者は令和元年10月5日時点で紐づけがされていない方です。記載されていない方は機構によりマイナンバー又は「個人番号非保有理由」が確認されている方です。
なお、今回の対象者は厚生年金保険被保険者のみで被扶養配偶者(国民年金第3号被保険者)は対象外です。紐づいていない被扶養配偶者については、令和元年11月下旬から順次本人宛にお知らせしているとのことですので、本人から事業主様に届け出があった場合には当事務所で対処致しますので、ご連絡を宜しくお願い致します。
また、一覧に記載されている従業員が既に退職している場合は、提出する必要はございません。万一未収録一覧に記載されている被保険者の生年月日、性別、氏名、住所等に相違がある場合にはご連絡を宜しくお願い致します。
ただし、今回の一覧は令和元年10月10日時点での記録に基づいておりますので、それ以降に変更届を提出した場合は、反映されておりませんので、再度提出は不要です。
トラック運転者の労働時間削減
物流業界を取り巻く環境は非常に厳しい状況で、トラック運転手不足は深刻な問題となっています。他の産業との比較でも欠員率が高く、早急に解決しなければならないとされています。
さて、この運転手不足ですが、おおきな要因の一つが長時間労働とされ、大型トラックの場合は平均労働時間は年間2604時間(賃金構造基本統計調査)となっています。この状況は行政も重く受け止めています。
もちろん流通事業者が取り組まなければならいことは当然ですが、それだけでは解決できない大きな問題を孕んでいます。それは、運転手は発荷主のさまざまな依頼に従い、着荷主からのさまざまな要望に応えるべく業務を行っているからです。つまり、この問題の解決には発荷主と着荷主の理解が必要とされる、ということです。
例えば、発荷主の出荷時刻が1時間後倒しできれば、待ち時間が減少し、その分労働時間が削減できます。着荷主の納入時刻を予約することができたら、納入順を待つことが不要となり、その時間が削減できます。
このように関係者が一丸とならなければ解決できない問題といえます。
この問題が解決できれば、運送事業者は運転手不足は解消され、荷主にとっても安定的な物流サービスが確保できるようになります。
運転手の労働時間は、待ち時間、運転時間、荷扱い時間、その他となりますが、待ち時間は平均拘束時間が1時間45分、荷扱い時間は平均2時間45分とされています。運転時間は拘束時間の約50%を占めていますが、その他、検品や仕分け、荷造り等の時間も意外に長時間となっていることも分かっています。
先ずは、現状の労働時間を分類ごとに把握し、問題点を洗い出して対応策を検討してください。チェックシート等もございますので、ご相談下さい。働き方改革については、若干の猶予がございますが、少しでも早い対応を。
編集後記
なんとか小康状態を保っていますが、アメリカとイランは予断を許さない状況です。大統領選を控え、今後のアメリカの行方はどうなってゆくのでしょうか。はたまた、先の見えない香港情勢やアメリカとの1次合意がなされたとはいえ貿易戦争の只中の中国の動静は。混沌の時代と言えるでしょう。
中国の軍事思想家孫武によって書かれた『孫子』には、「奇勝なく、智名なく、勇功なし」との記載があります。奇抜にかつ必要もなく、有名になる必要もなく、ほめられる必要もない。あたりまえの事をしっかりやりなさい、という事ですが、「働き方改革」も始まりました。足許をしっかりと。今年も宜しくお願い致します。